初詣や合格祈願の凶おみくじ

初詣はお済みでしょうか。
今年は新型コロナの影響でまだお済みでない方も居られると聞きます。
新年を迎えてすぐに初詣をするのは心を新たに神前に立つきっかけとして新年、立春、季節としての春(4月)などに参拝します。
これは心機一転、心の切り替えをしやすい時期を選んでいるということです。
ですから、なにも必ず正月に参拝しなくてはならないわけではなく、少し落ち着いてから初詣に出られてもいいですね。

今回はおみくじに関してこんな質問を頂きましたのでご紹介します。

高校受験をひかえた息子が友達とお参りに行き、おみくじを引くと「凶」が出ました。
結んで帰ってきたそうですが、どのような気持ちで臨めばよいのでしょうか?

この方は受験に対してどのような気持ちで臨めばよいか?と質問されているのだと思います。
受験前の合格祈願のときのおみくじで「凶」がでると不安になりますね。

おみくじは簡易版御神託?

おみくじは「神社でご神託を得る」ものと言われることもありますが、それほど大層な代物ではありません。
正式にご神託を得るにはそれ相応の儀式を持って執り行われます。
一方、おみくじは陰陽道に由来する易経が神社やお寺に取り入れられたものです。
いずれ、易経についても記事にしたいと思っていますが、易経は「簡易版・ご神託」と考えていただくと解りやすいかと思います。
その瞬間の運気を占うのです。

未来を予知する方法

おみくじや暦は古代における統計から算出されています。
例えば、なにか悪いことが起こった日を書き留めて、その時の星の動きを観察して算出します。
これは「毎年起こる洪水の日を予知したい」といった理由から始まったと考えられています。
当たり前のことですが、最初はなにかが起こった日から調査することしかできませんから、その統計を見てこの日は悪いことが起こりやすいから凶日良いことが起こりやすいから吉日と呼ぶようになりました。
つまり、「凶だから悪いことが起こる」のではなく、「過去に悪いことが起こった」という統計から「凶に気をつけなさい」と戒めてくれています。
厄年の「厄」というのも42(しに)というただの語呂合わせだと言う人もいますが、実際にこの期間になんらかの災いがあった事実に基づいています。
気にしすぎるから記憶に残るということもあるでしょうが、これもまた統計から成るもので「厄年だから災いがある」のではなく、「災いがあった人の時期を統計すると42歳だから気をつけなさい」と捉えていただくと理解しやすいでしょう。

全ては相対的である

わたしがいつも申し上げているのは「全ては相対的である」ということです。
実際の事象があっての吉凶であり、「吉は良い」「凶は悪い」というものではありません。
できるだけ凶は避けたいものですが、必ずこれを避ける方法はあります。

人は夏や冬といった極端な季節よりも適温に保たれた春や秋のほうが心地よいでしょう。
これは暑さと寒さの均衡が上手くとれているからです。
五行思想においても全てがなにかひとつの要素だけで成り立っているわけではありませんし、陰陽論においても全てが陰か陽に傾くことはありません。
金行で木行を弱めたり、陽で陰を補ったり、足りない部分は補えばいいし、満たされすぎたものは慎めばいいということです。
例えば仏教では戒めや叱られたときを良い日としています。(仏教ではこういった誤解を招く表現が多い)
なぜなら、足りない部分や慎まなければならないことを教えてくれているからです。

おみくじの見方

おみくじでも同じことが言えます。
受験生ということですから、おみくじに記載されていることを読み解きます。

青年期の運勢

「独歩上雲梯:時期が来ないのに、高い望みを抱きひとりで雲にはしごをかけて登ろうと無理をしている」

こういう場合、少し上の学校を目指すのはあきらめようかなと思うかもしれませんが、受験には関係ありません。
そもそも受験は自分の学力から範囲を決めて望むからです。
少し上も少し下も大きくかけ離れているわけではないはずです。
独歩上雲梯というのは「他に並ぶものはないほどの実力があると粋がって雲にはしごをかけても登れないよ」という意味です。
つまり雲にはしごをかけるほど、夢のようなことを追い求めてもかなわないから自分がするべきことをしなさいと戒めてくれています。

将来の見通し

「自分の心の迷いで苦労し、人にも迷惑を掛ける。反省して自分自身を知り、控えめな生活を送れば幸せも来る。祈るところ必ず霊験あり」

メンタルを強く持つように心がけていればそれでよし。
他人に迷惑をかけているなと感じたら少し慎みをもって行動すればメンタルのバランスも保てます。
あとは、書いてある通りですね。
受験生ですからそれほど遊びにうつつを抜かしているわけでもないでしょうし、おみくじをひいているわけですからすでに祈っていますね。
逆に言えば、受験生にとっては良いことが書いてあると感じるのはわたしだけでしょうか。

その他

「慶事:起こらない」ということはただ待っているだけでは良い事は起こらないわけですから、一発逆転のような奇跡を求めることは慎んで堅実に行動しなさいということです。

「病気:長引いて危険もある」と書かれていたら受験前の健康管理をしっかりしましょうと教えてくれています。

「訴訟:願いどおりに運ばず勝てない、争事:負ける」という場合は両親や友達とのケンカを避けるべきです。また、学力などを競うよりは、自分自身の学力を把握してさらに伸ばすほうがよほど健全であると教えてくれています。

この他、住居は親の問題ですし、受験生が旅行に行っている場合ではありません。
待人・失物・縁談・商売は受験生に関係ないのでここでは省略します。

おみくじは結ぶのか持ち帰るのか?

大抵の神社にはおみくじを結ぶ場所(結び所)が用意されています。
引いたおみくじは吉なら持ち帰り、凶なら結ぶというのが一般論です。
しかし、凶を結ぶとその運勢から逃れられるとか、逆に神様との縁を結ぶ契約という意味で吉を結ぶと願いが叶うとか、様々な意見を聞くことがあります。
これでは凶から逃れようとして結んだのに、凶のおみくじに書かれていることが現実になってしまうのか?と不安になります。
凶をいつも読み直す戒めと捉えて持ち帰ってもよいですし、どちらでもかまいません
おみくじは神様が宿った御神札とは違います。
考えすぎる人は深く悩まずに一般的な方法で良いでしょう。

御神札ではないとはいえ、おみくじは神様からいただいたものです。
自分のためになることが書かれていますのでゴミ箱に捨てるのは気が引けます。
持ち帰らないのであれば結び、持ち帰るのであれば後日不要になったときに結びに来るか、左義長のときに一緒にお焚き上げをしてもらうのが望ましいです。

2度引き もし凶を避けたいのなら

暦の凶日というのは避けることができますが、ひいてしまったおみくじの凶を一旦見てしまうと気になってしまいます。
おみくじというのは気の持ちようですから、もし凶という文字を見てメンタルが低下するのでしたら方法はあります。
もし大吉が出たら気持ちが晴れるのであれば、大吉がでるまで引けばいいわけです。
例えば一年間に数箇所の神社やお寺を巡って、おみくじをたったの一度しか引きませんか?
おみくじは易や卜占と同じようなもので、なにも神様が宿っているわけではありません。
人により2度引きはダメだとか色々と言う人もいますが、一度限りと決まっているわけでもなく、おみくじとはそういうものです。

重要なことは凶がでても決して「良い解釈をする」という意味ではなく、「ない、ない、ない、負け」と書いてあれば行動で「ある、ある、ある、勝ち」にすれば済むことです。
逆に大吉が出て「ある、ある、ある、勝ち」と書いてあれば、少し迷っていることでも「勇気を持って始めてみよう」と気持ちを変化させることで前進すればよいのです。

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